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 メガロドラス属 Megalodoras Eigenmann, 1925 についてまとめました。新しくQRコードを導入してみましたが、カッコよくてお気に入りです〜★ また、今回初めて比較図を作成してみました。わかりやすいと思っていただければ幸いです。  メガロドラスはギリシャ語のメガ「大きい」とドラス「皮膚」が由来となっています。ブラジルでは Cuiú cuiú amarelo (クゥクゥ鳴く黄色いヤツ)、ガイアナでは Key-way-mamma (カタツムリの母)、ペルーでは Piro (すぐ逃げるヤツ?)などと呼ばれ、食用魚として流通します。日本では観賞魚として流通し、大型水槽の掃除役としてわりかし人気があります。ボドワードやオキシドラスと一緒に水槽の隅でパンパンに太って転がっていることが多いです。皆さんはそんな残念な境遇におかれてしまったドラスたちに両手を合わせ、自分の手元の個体だけでもカッコよく育てあげましょう。 Megalodoras guayoensis (Ferández-Yépez, 1968) オリノコ川に分布するメガロドラスのなかまで、全体的に色素が薄いのが特徴です。写真が少なく、おそらく日本未入荷のドラスです。 Megalodoras uranoscopus (Eigenmann & Eigenmann, 1888) ブラジル広域に分布するメガロドラスのなかまで、日本で流通するメガロドラスは本種にあたります。変異に富み、生息地によって体色、顔、体つきが異なります。ブラジル産の小綺麗な個体はホプロドラスのインボイスネームで流通することがありますが、現状の分類体系では区別しません。 Megalodoras sp. Xingu シングー川の上流域固有のメガロドラスの未記載種群です。ブラジルのベロモンテ周辺の急流が M.uranoscopus と生殖隔離を起こしている可能性が示唆されています。未記載種であるものの、稜鱗の数や体色において上記2種と明らかに差があり、研究者にも認知されているので掲載しておきました。本種は過去にシングー川産メガロドラス(シングー産といってもほぼ M.uranoscopus 。たま〜に本種のときがあった。)やその混じりとして入荷例がありましたが、流通は極めて稀です。 Reference   Mark Sabaj